今から7年ほど前、事務所に1件の電話がかかってきました。
経営がうまくいかず赤字続きで、サロンを畳もうと思ったとき、藁にもすがる思いで私の書籍を読み、ダメもとで電話してきたそうです。くわしく話を聞いてみると、その方のサロンの場所は私の事務所からもすぐ近く。当時の私は、それほど忙しくもなかったので、その方のサロンに行ってみることにしたのです。
そして、サロンを見させていただくと・・・・
きれい。
最初の印象がそれでした。ベッドも店販用の商品も、1ミリの狂いもないほどに綺麗に整頓され、壁は真っ白。新品のようなピカピカのサロンです。お客様にとっては嬉しいことでしょう。でも私は、とてつもない違和感を感じたのです。
開口一番、私はこんな質問をしてみました。
「この陳列してある商品、売れています？？」
答えは予想通りでした。「いえ、お客様もほとんど手に取らないし、お勧めしてもまったく興味を持ってもらえません、、」お金をいただいてのコンサルではなかったので、私はそれほど大したアドバイスはしなかったと思います。伝えたのは一言だけ。
「もっと壁にべたべた貼っちゃいましょう！商品も綺麗に並べるのではなく、ダイナミックに手に取りやすく目立つように」
そう、数年前の私のサロンがそうだったのです。サロンのイメージやムードを大切にし過ぎて何一つ貼っていない壁。商品はまったく売れませんでした。商品が飛ぶように売れているというお店を見学させていただいて、あまりの汚さ（笑）に衝撃を受け、それから私のサロンでも壁にPOPを貼るようにしました。そこから、役務と物販の比率が、1割→3割→5割→7割と、みるみる上がっていたのです。
そんな経験談をさらっと話し、それから数か月が経ちました。

「向井先生、あの時はありがとうございました。」
「あれから、商品や回数券がどんどん売れるようになり、1か月後には物販売上が前年比３０００％超え、売上も３倍にまで上がりました」いやいや、３０００％って、よく分からない数字ですが、とにかくスゴイということは伝わりました(笑)

一度はつぶそうとまで思って連絡をしてきたサロン。
あれから7年。今もそのサロンは売上を伸ばし続け、支店のオープンや講師としての活動など、活躍の場を広げています。

向井先生のお蔭だと、今でも何度もお礼を言われますが、私がしたアドバイスはたったひとつだけ。
『 店内にPOPを貼ること 』『お客様に商品の良さを知っていただき、喜んでいただくこと』・・・。

もしかしたら、あなたのサロンでも同じことが起こるかもしれません。
あなたも、もっともっと、POPの素晴らしさを学んでみませんか？

向井邦雄