施術中の電話
マッサージを受けている最中、その店の電話が鳴る。
「少々お待ちいただけますか?」
施術者が施術の手を止め、電話に出る。
よくある光景だ。
せっかく電話してくださった方をお待たせしてはいけないという配慮か。
それとも、新規の予約を逃してはならないという経営者心か。
いずれにしても、それはその店の経営方針であり、自由だ。
しかし、私がサロン経営を始める際、
それだけは絶対にやりたくないと思った。
医者が、手術の最中に手を止めて電話に出るだろうか?
ミュージシャンが、ライブの途中で演奏をやめて電話に出るだろうか?
電話をしてくださる方も確かに大切。
しかし、今もっと大切なのは、目の前に来てくださっているお客様だ。
その目の前のお客様を大切にできないようでは、
電話の方が予約につながっても同じことをするだろう。
大切な予約の機会を逃してしまうかもしれない。
それでも、今ここにいてくださるお客様に
最大限の満足と感動を提供したい。
そんな思いで営業を続けて11年。
私のサロンは、その頃からずっと通い続けてくださるお客様で
今も賑わっている。
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