「楽な集客」の落とし穴
「楽に集客できますよ」
というものをたくさん見かけますが、
「集客で失敗した」という声が一番多いのも
この「楽な集客法」です。
(そもそも集客というのは、そのときの店の状況によって
やり方を変えていったほうが良いのですが、
これについて触れている記事は
ネットや書籍をさがしてもほとんど見かけません。
なので次の書籍に書きました)
先日、とある飲食店で
30名のネット予約が無断キャンセルし
多大な被害を受けたと話題になっていました。
予約が楽になれば、その分キャンセルも楽になる。
私のサロンでもはるか昔、
ネット完結の予約システムを入れたところ
土壇場でのキャンセルや変更が相次ぎ、
ダブルブッキングのトラブルになりそうなことが数回
あったため、すぐに使うのをやめたことがあります。
サロンや飲食の予約サイトも、
ホテルの予約と同じように
クレジットカード事前登録制にして
キャンセル防止を強化すればいいと思うのですが、
このあたりは集客効果が下がった(ように見える)
などのサイト側の事情があるのでしょうね。
ちなみに、私のサロンで
ドタキャン防止のために取り組んだのは
・キャンセルポリシーを設ける
・新規の方にはかならずそれを定型文で伝える
という基本的なことのほかに、
・かならず返信メールをしてお客様からも返信していただく
というもの。
ネット上で予約して完結ではなく、かならずそこに、
心のこもった「人の手」を加えるようにしたこと。
そして、その方からの確認の返信がきて初めて
予約が成立するようにしたのです。
新規のお客様のご予約というのは一期一会、
奇跡的な出会いなわけです。
そこを簡易的にしてしまえば
簡易的な関係になってしまうということ。
いかに心を込めたひと手間を加えられるか?
そこが大切なのだと思います。
楽な集客法に頼るよりも、
もっとも確実なのは
「一人ひとり、直接手渡しで、あなたの思いを伝えること」。
駅前で、サロンの前で、
ときには、汗水を流しながら、
ときには、かじかんだ手で震えながら、
相手の目を見て一所懸命にチラシを配る。
そうして来てくださったお客様は本物です。
そんなあなただから通いたいと思ってくださるのです。
私たちがオープン当初、
駅前でチラシを配ったとき、
1000枚配って、来てくださったのは2名。
そのうちのお一人は4年ほど通われて遠方に引っ越しましたが、
もう一人の方は11年、客単価が10倍になった今も
通い続けてくださっています。
その一期一会のお蔭で
今の私たちがあります。
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